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Sampleレビュー

 

■Incense (2018年)

ソロモン王と言えば、フランキンセンスを愛していたことで有名で、シバの女王が大量のフランキンセンスを積んだラクダのキャラバンと共に、ソロモン王のもとを訪れた逸話も有名です。エルサレムにはその当時の寺院の壁だけが今でも見ることが出来るそう。クラシックのベースであるフランキンセンスとクローヴのコンビネーションを活かし、新たに作られたフランキンセンスをテーマとした香り。

 

 

トップ:アンバー、ローズ、サフラン、ベリー
ミドル:サンダルウッド、シダーウッド、カッシア
ベース:オマーンフランキンセンス、ソマリアンフランキンセンス、ミルラ、クローヴ、ウード

なるほど、これはフランキンセンスです。とてもユニークな調香で、トップにアンバーが配置されているんですよね。でもそれは普通のアンバーではなく、ミルキーに感じられる少しカラメル調の香ばしい香り。そのカラメル調の香ばしいミルクがフランキンセンスとシダーウッドを包み込んでいるのです。サフランのスムーズに感じる滑らかな香りがミルクと調和していて、フランキンセンスが乳香である、という白い樹脂のイメージへとつながっていくのです。思いのほかシダーウッドも強く出ており、フランキンセンスの樹脂が樹木から染み出てきた、という部分をうまく補佐して香ります。ブラックボトルに入っていますが、メンズラインではなくユニセックスで、インセンスのイメージにはクリアボトルよりもこちらの方がマッチしていたから使用したのだそう。(01/06/2018)


■Vie d'Amour (2013年)

Jewels of AqabaのNatureの後、別の形で発売されたJewels of AqabaのSpiritの香り。液体は濃いピンクとなっています。

トップ:ベルガモット、グリーンノート、ジャスミン
ミドル:ブラックベリー、ホワイトフローラル、アラビアンローズ
ベース:パチョリ、フランキンセンス

ピンク色の愛の水・・・つまりはそういう香りなわけです。トップからあなり甘さが主張するベリー系のフロリエンタルで、パチョリがなかったら可愛らしいだけで終わっていたかもしれません。スパイスが全く感じられないことで、ベリー系ローズのフルーティーフローラルがベースとなり、そこにパチョリがアクセントとして加わっているというのが全体像です。(01/06/2018)


■Sands of Aqaba (2007年)

シバの女王とソロモン王の恋物語。それは砂に埋もれた伝説である、と。Midnight Sun、Jewels of Bluと共に発売され、当初はJewels of AqabaのNatureと呼ばれていたシリーズの香り。

トップ:アイリス、ローマンカモミール、アルジェリアンゼラニウム
ミドル:コリアンダー、カルダモン
ベース:ベチバー、フランキンセンス、チュベローズ

可愛らしいフルーティーフローラル主体のジュエリーコレクションの中にあって異質なスパイシー。あれ? 本当に? と思うほどトップがスパイシーで、ゼラニウムがアロマティックに香ったと思った瞬間、香りはスイートフローラルに変化していきます。アイリスやフランキンセンスはもちろんベチバーのウッディノートもわからず、トップのスパイシーアロマティックな部分だけが異質でした。後半はフランキンセンスが分かるようになり、スパイシーなウッディベースと共に香ります。(01/06/2018)


■Vie d'Amour Men (2015年)

Vie d'Amourの発売から2年を経て発売されたメンズバージョン。

トップ:ライム、ジンジャー、グリーンノート
ミドル:アーモンド、ペア、ベルガモット
ベース:シダーウッド、サンダルウッド、トンカビーン、バニラ

え? 何? どうしたの? と驚くほど調香にはないカラメルとコーヒーで始まりました。確かにコーヒーをアクセントにした香りは流行していますが、これはトップでカラメルが弾けるのです。そこから、香りはゆっくりとオリエンタルなウッディへと変化していくのですが、カラメルとコーヒーの余韻の中にバニラやトンカビーンがあり、更にはアーモンドもあるわけで、グルマンに近いメンズのオリエンタルといったところ。好き嫌いは分かれるでしょうね。(31/05/2018)


■Aqaba for Men II (2013年)

新作のリリースペースがゆっくりで、2つ目の香りが発売されるとは想像していませんでした。いつの間に・・・といった感じで発売されたパート2。

ティーリーフ、レザー、カルダモン、ピンクペッパー、タイム、アンバー、サンダルウッド

最初のメンズの香りを更に濃厚な香りにした印象で、往年のファッション系メンズフレグランスにありがちなテイストです。Givaudan社のグリーンティーコンパウンドにカルダモンのアクセント、そしてスモーキーではないタイプのレザーに、メンズフレグランス特有のトニック香。どこをとっても古き良きメンズフレグランスです。ニッチなフレグランスラインではこうした香りが作られませんから、とても新鮮に感じられました。(31/05/2018)


■Aqaba for Men (2007年)

長らくメンズはなかったため、待望の発売だったことを思い出します。

レモン、ホワイトフローラル、グリーンノート、レザー、コニャック、サンダルウッド、ムスク

メンズと言われても、気づかない人もいるのかもしれないと思うようなフレッシュなシトラスが弾け、そこから清々しいほどのレザーウッディへと変化していきます。フローラルノートのおかげでメンズらしさが軽減されているのだと思いますが、全体的にサマーフレグランスのような清々しさを感じるのです。なんだかとても力が抜けるというか、軽い気持ちで付けられるリフレッシュ系の香り。(31/05/2018)


■Oud Black (2017年)


まだ正式にはリリースされていない、展示会で公開されたばかりの香りです。メンズの最新作となったのはウードでした。彼女はこの香りを目の前でサンプルにしてくれたのですが、関係者に配布する分がなくなってしまったのか、用意が間に合わなかったのか、とても貴重なサンプルとなりました。

香りは、ウードというよりもパチョリがメインで、肌に乗せた瞬間からパチョリがあふれ出します。パチョリの影にあるのがアロマティックなハーブたちで、ラベンダーやゼラニウムのようなものを使用せず、メンズっぽいフゼアを避けていますので、メンズっぽいテイストになっているわけではありません。パチョリが一段落するとウッディノートが広がっていくのですが、そこもウードなのではなくアンバーウッディ系の香りやシダーウッド系の香りが軸となっていて、スパイシーにも感じられるほどドライなウッディノートが肌に残ります。Clearwoodのようなパチョリ系ウッディノートも使用されているのではないでしょうか。Annick GoutalのMon Parfum Cheriからアイリスを抜いたようなパチョリが続きます。(02/06/2017)


■Aqaba Spring (2005年)

鳥が歌い、花が香る、喜びの季節。

トップ:タンジェリン、ブラックカラント、シナモン
ミドル:ジャスミン、ダマスクローズ、モロッカンローズ、トルコローズ
ベース:ピーチ、アプリコットブロッサム、カーネーション、タバコ、バニラ

さっぱりとしつつもシトラスのさっぱりさでもマリンノートのさっぱりさでもない。わずかにクリーミーさを感じるのにさっぱりとした香りです。アプリコットやピーチブロッサム、バニラ全てがわすがなもので、基本は少し酸味のあるフローラルです。その中に少しだけのクリーミーさを感じるのです。 (23/05/2007)

王妃の座の真っ赤なルビー、木造船が彼女の宝物を運ぶ。シバの女王とソロモン王の永遠の春。Jean-Pierre Subrenatによる調香で、香りは今香るとフルーティーフローラルを渋くしたフルーティーフロリエンタルです。可愛らしいフルーティーフローラルにシナモンとクローヴを合わせ、フレッシュで爽やかな春のイメージを、中東風に表現してみました、という香りです。あまりどっしりとしたオリエンタルではなく、パルファムのような静けさもなく、数プッシュしても残り香は可愛らしく残りそうな香りで、基本的にはジャスミンやローズが軸となった少し90年代風のフローラルブーケなのですが、肌に残るラストノートは渋めなハニーオリエンタルです。(02/06/2017)


■Jewels of Blu (2007年)

あなたの青い瞳に映る、あなたと過ごした過ぎ去りし日の海。
シバの女王とソロモン王の伝説ように、砂に消えた恋。

トップ:ピーチ、アプリコット、ローズドメイ
ミドル:イランイラン、エジプトジャスミン
ベース:ブルボンバニラ、パチョリ、チベットムスク

基本はフルーティーフローラルです。トップのフルーツがしっかりと香るのですが、根底にパチョリがあるので、少しくぐもった感じを「クセ」として感じます。これがなかったら全くの流行系と言ってもおかしくないくらいの香り。フルーツはやはりトップでなくなってしまい、残るのは少しオイルっぽい香りだなぁ。どの花が香る・・・というわけではないのですが、ミドル以降はわりと好きな人が多そうなシアーフルーティーフローラル系になります。パチョリはほとんど感じないので、クセが抜けてしまったのかな。ちょっと穀物オイルっぽさを感じます。 (23/05/2007)


■Midnight Sun (2007年)

ルビーとパールの恋。香りを運ぶ風にと共に、真夜中の太陽のささやきと共に。
シバの女王とソロモン王の伝説ように、砂に消えた恋。

トップ:ガーデニア、フリージア、ダマスクローズ
ミドル:オレンジブロッサム、ローズ
ベース:インディアンサンダルウッド、ホワイトムスク、チュベローズ

フローラルの濃厚さがあるのですが、少しフルーティーさを感じます。このフルーティーさは、トップで影を潜めていき、今度はふわりとしたフローラルが広がります。なんだろう、真っ赤に熟したフルーツがパーンとはじけ飛んでスローモーションで散っていく感じ。そうか、ルビーをイメージすれば良いんですね。ベースにあるチュベローズがもっともっと感じられたら印象が変わったのかもしれないです。ラストノートはフローラルが重なって、ウッディと共に香るのですが、最後は落ち着いた可愛らしさのある香りとなります。ラストノートが何に似てるって、キンモクセイなんですよ。うーん、不思議。 (23/05/2007)

 

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