フランス国境に近いスペイン、Empordaという地域で生まれたブランド。農地で植物を栽培し、蒸留し、それらを使用した香水を2017年クリスマスに3種発売しました。創設者の祖父Jose Collado Herreroは、MyrurgiaやDanaなどで働いていた方で、1925年にバルセロナに蒸留所とラボを作り、フランスを始めとした北ヨーロッパへ輸出していたそう。スペイン各地に農地と蒸留所を作り、そこで今も蒸留が行われています。子どもの頃からそうした環境で遊んでいた孫のErnesto Colladoは2014年に香水を作ろうと思い立ち、製品化したのだそう。

厳密には、彼らが植物を栽培しているわけではありません。北チュニジアのNefzaの蒸留所を訪れた際もそうだったのですが、自生しているんですよね、芳香植物が。Empordaもそうした場所で、自生している植物たちから香料を得ているのです。また、彼らは自然を楽しむツアーも催行していて、植物と自然を楽しむことができます。

Ernesto氏にお会いして話を伺ったのですが、彼らは2018年のPittiが初出展でした。春のEsxenceにも出展しようと試みたそうなのですが、春は収穫と蒸留の最盛期で、とても人手が足りず出展している余裕がないのだそう。そうした理由で秋のPittiになったわけです。大分の田舎に移り住み、芳香植物をたくさん育て、香りを楽しんでいる僕とはとても気が合い、帰国後も植物の話題で盛り上がったのでした。今度スペインに行く際には是非とも、フィールドワークに参加してみたいですから。

50mlが140ユーロで発売に。Camiは限定品のパルファム(20%)の30mlで更にハイエンド。10mlのロールオンもあり、1つだと35ユーロ、3種のセットだと85ユーロです。(オンラインショップの価格は間違いで改定されるそう)　まだ日本への送付は対応していないのですが、早期に対応されると良いですよね。アレルゲン成分を含んでいる可能性はありますが、天然香料100%はもちろん、風景にある植物エッセンスをぎゅっとボトルに閉じ込めた、Landscape Scentsです。注意書きとしてフィルタリングしていないので、使用前に振って下さいとあるのですが、Boscは特にオイルが上手く混ざっておらず分離していますので、振って白濁させてから使用しましょう。(25/10/2018)