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Sampleレヴュー (Spezieria Officinale)

 

5つのカテゴリー、つまりシトラス、フローラル、フゼア、シプレ、オリエンタルアンバリーに分けられた合計12種のライン。目指したのはとにかくイタリアの薬局に古くから伝わる伝統的なレシピの再現。

■La fontana di Titti (2017年)

みんなの泉というタイトル。フローラルカテゴリーの香りです。

トップ:ライム
ミドル:ローズ、ゼラニウム、ジャスミン
ベース:シダーウッド、バニラ、ウッディムスク

意外にもライムがしっかりと効いたスイートフローラルで始まります。バニラが結構入っているため、フレッシュで明るい香りではなく、どことなく薬草っぽいニュアンスをもったスイートフローラルが軸で、最後はウッディムスクとなって消えていきます。カテゴリーの説明ではフローラルシプレになっていますが、シプレ感はあまり感じられませんので、フロリエンタルの方がイメージには合うと思います。この香り、Givesconeというフレッシュ香料の欠片を感じます。テルペン類、カンファー類が残っているようで、とてもユニークなまとめ方ですよ。(18/07/2017)


■Aroma fruttato (2017年)

スポーティーなフルーティーフローラルということで、フルーティーアロマティックに。でもカテゴリーとしてはフローラルです。

トップ:フィグ、ダヴァナ
ミドル:アイリス、レモンヴァーベナ
ベース:グリークヘイ

フィグとアイリスのコンビネーションはGuerlainのアクアアレゴリアにありますが、こちらはもっとアイリスが控えめでアロマティックなフィグになっています。ココナッツ感が薄く、飽くまでもグリーンを主体にしているのが特徴で、ヴァイオレットフィグだったGuerlainのものとは全く違う様相です。こちらの方がパシャパシャ使える真夏向きのフィグ。クセが少ない分、誰もが楽しめるタイプとなっています。(18/07/2017)


■Narciso (2017年)

ナルシスという直球なタイトル。水仙のナルシスではなく、ナルシストのこと。僕は展示会で全てをパッと香った際、この香りが一番好印象でした。でも、ナルシストじゃないよ、なんて雑談に花が咲いた香り。

トップ:ベルガモット、ビターオレンジ、シナモン
ミドル:タバコ、フランキンセンス
ベース:ラブダナム、パチョリ、ベチバー、バニラ、トンカビーン

まず、ビターオレンジにタバコが重なってスパークし、遅れてシナモンが登場します。くすんだタバコ感もありますし、ベースにあるオリエンタルさもすぐに顔を出します。フランキンセンスはそこまで強くはないものの、ラブダナムのバランスもシナモンのバランスも良く、全体が一体化し、1つ1つがバラバラに主張することなく溶け合って香っています。ちょっとタバコのワイルドなニュアンスを感じさせつつ、ユニセックスで使えるようにまとめられたナルシスと言えるでしょう。メンズのタバコ系にはなっていませんのでご安心を。(18/07/2017)


■Aroma vivienne (2017年)

ヴィヴィアンのアロマとはどういう意味合いなのかわからないのですが、変わることない魅力を表現したようです。

トップ:ベルガモット、ピーチ
ミドル:バニラ
ベース:サンダルウッド、アンバー、ミルラ

ピーチ? と思えないメロンで始まります。バニラは決して強くはなく、トップでメロンの甘さ、爽やかさが弾けた後、香りは余韻を引きずりながらオリエンタルウッディへと変化していきます。他の香りにもミルラが使われていますが、これが一番感じられますね。ただ強くはありませんが。EdTのような軽やかさで、オリエンタルベースは主張することなくあっさりと薄れていきますので、他の香りと重ねても使えそうです。(17/07/2017)


■Noor (2017年)

どうやらアラビア語で光を意味しているようですが、オリエンタルな香りで光とはいかに。

トップ:オレンジ、タンジェリン
ミドル:シナモン、ナツメグ
ベース:バニラ、ミルラ、フランキンセンス、サンダルウッド

たっぷりのシトラスが少しスパイシーなアクセントでドライでフレッシュに香り、意外にもオリエンタルではないし、スパイシーさよりもプラスティックな感じの香りで始まり驚いたのですが、香りはすぐにバニラに包まれ、甘く落ち着きました。アンバーというほどではなく、シトラスバニラの変形版ですね。ただ、スパイスが強くはありませんので、クリスマスのポマンダー風にはなっていません。軽やかに使えるシトラスバニラと言ったところでしょう。ただ、このバニラは本物のバニラを使用していますので、少しリキュールっぽくも感じられます。そうか、このシトラスが光だったのかな。(17/07/2017)

 

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