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Sampleレヴュー

 

■Mx. (2017年)

Antoine Lieによる調香で4つ目の香り。タイトルはMrとかMsなど性別を表すことばのブリティッシュイングリッシュで、ジェンダーレスの意味です。性別なんてどうでもいいじゃない、という意味を込めての制作で、Xにはフリーダムの象徴なのだそう。

トップ:インディアンジンジャー、ブラックペッパー、サフラン、フランキンセンス
ミドル:オーストラリアンサンダルウッド、シダーウッド
ベース:ベチバー、パチョリ、ベンゾイン、バーチ、カカオ、カストリウム

香りはとても穏やかなサンダルウッドを軸としています。サンダルウッドだけだとトップが弱いため、スターターにジンジャーを配置、バニラではない甘さをカカオが補っています。スパイスが弾けた後は、微かに香ばしいカカオの余韻を感じるウッディノートが広がるのですが、背筋が伸びたインテリ風というか、眼鏡をかけて本を読む静かな姿が浮かんできます。普通の人々・・・紛れ込んでいてわからない人たちですが、争いごとを好まず、じっと見つめている視線を感じるような、温かだけど個性的な香り。世界中の人々がこの香りを愛用していたら、世の中が平和になると思う。(29/09/2017)


■Belle de Jour (2016年)

カトリーヌ・ドヌーブの映画「昼顔」で有名なタイトルですが、昼の顔と夜の顔という二面性を、コントラストで表現したもの。

トップ:コリアンダー、ピンクペッパー、オレンジフラワー
ミドル:シスタス、エジプシャンジャスミン、オールスパイス
ベース:アトラスシダーウッド、ムスク、シーウィード

香りはオレンジブロッサムがフレッシュに広がるトップを抜け、ジャスミンの香る少し土臭いスパイシーなウッディムスクへと変化していきます。美しいフローラルのコンビネーションにスパイスを入れ、シスタスでダークさを、そしてシーウィードで汚した感じを表現したように思えます。トップではオレンジブロッサムとピンクペッパーが、ミドル以降はジャスミンが主役でありながら、美しいというよりも少し危険なニュアンスを漂わせているからです。(09/03/2017)


■Night Flower (2016年)

アニマルノートを使用したレザーとチュベローズの組み合わせ。スエードとチュベローズという組み合わせはproficeオリジナルでも随分前に心中という名で手がけていたもの。

トップ:ベルガモット、バーチタール、カルダモン
ミドル:スエードアコード、チュベローズ、シナモン
ベース:パチョリ、トンカビーンアブソリュート、ムスク

proficeオリジナルではチュベローズをメインにスエードでアクセントをつけたものだったのですが、こちらは逆でスエードとアニマルムスクを軸に、その上にチュベローズでアクセントをつけたという割合となっています。それほどタールはスモーキーに香らないのですが、スエードがチュベローズのココナッツと重なり、シナモンとクマリンの効いたスイートオリエンタルな香りとなって肌に残ります。1つ1つの香料は全て角がとれ、主張することなく溶け合っていますので、華やかではなく少しクラシカルな、でもフェミニンなレザーです。(08/03/2017)


■Ma Bete (2016年)

私の野獣という少しインパクトのあるタイトルで、アニマリックノートを50%も配合した香り。

トップ:ネロリ、アルデヒド、ナツメグ
ミドル:シプリオール、スティラックス、サンバックジャスミン
ベース:ヴァージニアシダーウッド、パチョリ、アニマルノートカクテル

ネロリとアニマルノートのコンビネーションは、Maison IncensのNeroli Animalisと同じなのですが、ポイントはアニマルノートの強さですよね。Neroli Animalisは美しいネロリにアニマルムスクを大量投入したものだったのですが、こちらは往年のパルファムらしい重厚感のある仕上がりとなっています。70年代風のRobert PiguetのBanditやBaghariを彷彿とさせるプロの手腕で、アルデヒドをパウダリーノートに乗せ、色あせないクラシカルパフュームという懐かしさで楽しませてくれます。彼女が最初に購入したヴィンテージフレグランスはBanditだったということもこの香りに繋がっているはず。そしてもちろんBaghariもコレクトしているということも。シプリオールが土臭く香りますが、アニマリックだというほど強いアニマルノートではありませんのでご安心を。(08/03/2017)

 

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