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Sampleレヴュー

 

■Cuba (2016年)

キューバと言えばだれもが思い浮かべる葉巻。でも、それだけではなく、踊る人々、リズム、ラム・・・など国民性が想像されます。そうしたイメージをぎゅっと詰め込んだ香り。Parfumeurs du MondeのAgua Nativaでも使用されたピリピリというペルーの精油を使用しているのですが、同じくCoeur de Foretという森林保護団体の元から精油を調達しているようです。ブルージンジャーはBehaveという団体が手がけているマダガスカルの精油を使用。

 

 

トップ:ベルガモット、レモン、グレープフルーツ、ブルージンジャー
ミドル:ウォータージャスミン、カルダモン
ベース:パピルス、アンバーウッディ、ベチバー、ピリピリ、タバコ、ラム

ダークなタバコが広がると思いきや、ペッパーのようなスパイシーノートがスパークし、明るくフレッシュに始まります。透明感のあるスパイスが印象的な弾けた後、香りはゆっくりとアンバーウッディノートに支えられ、やがてはベチバーを軸とした柔らかなウッディノートとなって落ち着きます。タバコが強かったらメンズになっていたところでしょうが、ラムもタバコもとても控えめで、スパイスとベチバーを主役にしたところが、ユニセックスで使いやすさを感じるところでしょう。(27/09/2017)


■Bali (2016年)

バリ島をテーマとした香り。太陽が神の島を照らし、神聖な煙が寺院から立ち上る頃、バニヤン(ベンガル菩提樹)は涼し気な影を作り、花々は輝きを増していく。

 

 

トップ:ベルガモット、ライム、エレミ、ピンクペッパー
ミドル:ジャスミン、フランジパニ、イランイラン
ベース:フランキンセンス、ベンゾイン、パチョリ、クミン、バニラ、サンダルウッド、トンカビーン

バリ島を含むインドネシアはバニラの産地ということもあり、かなり甘いバニラ、ベンゾインに包まれて始まります。この甘さの中に・・・あったあった、フローラルノートがあった。でも、フローラルノートは主役ではありません。本来であれば、フランジパニやジャスミンを主役にしても良いところですが、こちらではオリエンタルさを前面に出しているばかりでなく、ほんのわずかなアクセントとしてクミンが活躍しているのです。そこにユニークさを感じますよね。売れ筋でなく楽しめるものにしたいという意向を感じるのです。どの場面、風景を切り取ったらこうなるのか。朝陽が昇り、暑くなり始めた頃、寺院の影でちょっと一休み・・・そんな場面が浮かんできます。(27/09/2017)


■Cyclades (2016年)

ギリシアのキクラデス諸島をテーマとした香り。シクラデスではなくてキクラデスなんですね。(ギリシア語ではKykladesだそう)ギリシア産の精油で有名なものと言えば、ラブダナムともう一つマスティックがあります。ギリシアでは一般的にお菓子に使われたり、アイスクリームに入ったり食用としても利用される樹脂です。イスタンブールではスパイスマーケットで売られていました。その香りは精油の中でも高価ですがねそれをきちんと使用した香りとなっているようです。

 

 

トップ:ベルガモット、ベティグレン
ミドル:カシュメラン、ローズ、マスティック
ベース:アンブロキサン、ミルラ、パチョリ、ヴァイオレット

肌に乗せた瞬間からこぼれるようにシトラスが弾け、そこからアロマティックな樹脂香がパチョリとウッディムスクに支えられて香りだします。マスティック自体は主張の強い精油ではありませんので、インパクトはありませんが、精油の香りを知っていると、あぁ、そこにあったか、と分かる香り方をしています。そこからは少し苦みのあるウッディムスクがヴァイオレットに重なり、透明感のあるベースへとつながっていきます。精油のどっしりとしたベースではなく、ヴァイオレット調の合成香料を軸としたベースですので、さっぱりと使えますよ。潮風のキスというテーマにぴったりだと思います。(27/09/2017)

 

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