1960年発売で、80年代までは製造販売されていた商品のようで、タイトルは英語のグレースをフランス語発音で表記しておきました。商品に関する詳細はわからないのですが、香りはWorthのJe Reviensの影響を受けたようなパウダリーなフローラルウッディです。アルデヒドは感じられませんが、ジャスミンを軸にアイリスがベンゾインやパチョリと共に微かなスパイシーノートを包み込みながら広がっていきます。香りは濃厚ではありませんが、爽やかなわけでもありません。薄いベージュ色のような穏やかで繊細な香りが第2の皮膚を形成し、しっとりと馴染んでいくのです。パルファムではありますが、パルファムらしい持続はなくどちらかというとボディクリームや化粧品に使われた方が肌なじみが良いのではないかと思うような微かな残り香を残して消えていきます。

(29/03/2013)