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Purple Suede / パープル・スエード


<香 調> アロマティックウッディレザー
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 100ml
<濃 度> EDP

トップ
タスマニアンラベンダー、レユニオンピンクペッパー、ヒソップ、ウッディレザー、パチョリ、オークモス、シベット、アンバー、ウード
ミドル
ラスト



2022年6月発売で、タスマニアラベンダーをテーマとした香り。調香はIlias Ermenidisで、ラベンダー畑の風景にレザーを合わせた香りとなりました。

 

 

タスマニアのラベンダーはChanalがNo.5を発売した1921年にトイレタリー業界で働いていたCK Dennyというロンドン市民がラベンダーを育てるために移住したのが始まりです。古くからフランスで栽培されている真正ラベンダーのLavandula angustifoliaです。タスマニアにラベンダー畑があることをご存じない方も多いことと思いますが、富良野の畑で14ヘクタールほどなのに対し、CK Dennyは個人所有で105ヘクタールあるそうです。(こちらをご参照下さい。)日本が6、7月なのに対し、反対のオーストラリアでは12、1月がシーズン。南仏プロヴァンスが北緯40度なのに対し、タスマニアは南緯40度に位置しているのです。真反対ということは、オーストラリアの南仏なわけです。タスマニアンラベンダーの特徴はカンファーの含有レベルが低いことにあります。ブルガリア産の真正ラベンダーで10%、南仏の高山ラベンダーで3%近いカンファーがタスマニア産は0.2%以下なのです。カンファーは樟脳の匂いです。鼻に抜ける爽快な湿布香がないということは、それだけフローラルトーン、アロマティックなニュアンスが強調されることになります。

 

 

これほどラベンダーを前面に出しているのに、香りはウッディレザリーなトーンの方が強く、確かにラベンダーは香っているのにフゼアにはならず、オークモスもパチョリもあるのにシプレにはならず、微かにカカオのような芳醇さを湛えたウッディレザーの変調剤という役割を果たしています。これは、ラベンダーの新しい楽しみ方であり、とてもリッチな香り。通常ラベンダーはトップノートで弾けるのですが、カンファーが少ないこともあり、しばらくしてからジワリジワリと感じられるようになるのもユニークなところです。ラベンダーそのものは持続をしませんが、タイトルにあるようにスエード調のレザーがウッディノートに導かれて長く香りますので、これから冬を迎える南半球ではセクシーに香る温かみのあるレザーだと思います。Silky Woodsもそうですが、濃度は20%でパルファムのように広がります。

(28/06/2022)

 

 

 

 


 

 

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