オレンジブロッサム、アイリス、ピオニーに続き、4つ目のフローラルはマグノリアとなりました。2024年発売で、調香はCeline Ellena。

展示会で香った際に、これは日本人が大好きなフレッシュフルーティーフローラルだと感じた香り。ベースノートには余計な香りがなく、薄っすらと支えるサンダルウッドとムスク。サンダルウッドの滑らかさはマグノリアのラクトニックなトーンにとてもマッチしているためシダーウッドよりも相性が良いのです。またサンダルウッドの伸びやかなラストノートはムスクに似ていますので、ムスクは控えめに配されています。トップには洋ナシではなく、もう少しさっぱりとしたアジアンペアが配され、ペアのジューシーさがココナッツにけん引されてサンダルウッドへつながっていくというもの。フルーティーノートがさっぱりとしていることで、ココナッツがトロピカルにはならずに留まり、フローラルの中のクリーミーな役割を担っています。ココナッツが延々持続するタイプではなく、フローラルノートのアクセントに引き下がっていくあたりが絶妙で、清々しいマグノリアの形を成しています。フレッシュなフルーティーフローラルですが、全体としてはマグノリアのシングルフローラルと言っても良いほど、マグノリアが生き生きと香ります。

(04/04/2024)