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Sampleレヴュー

■Aqaysos (2017年)

クリスタルウッドと名付けられた香り。ブラックボトルの中に閉じ込めたのは、プリズムやクリスタルのキラキラと輝く香り。

ライム、コリアンダー、ブラックカラント、山椒、ウッディノート、ムスク、ココア

あぁ、これは軽くてドライなアンバーウッディノートを軸に、リナロール系のアロマティックさを足した香りだね、なんて簡単に捉えて香っていたら、しばらくしてマスカットのような爽快なフレッシュノートが登場し、驚かされました。ブラックカラントのフルーティーさはほとんど感じられないのですが、マスカットがいるのです。これは、そういうテイストの合成香料があるからなのですが、こんなに効果的に、しかもユニセックスな香り方で使われるなんて想定外。マスカットの裏にアンバーウッディがあり、それがユニセックスに感じさせてくれているのです。香り方自体も軽やかであっさりとしており、年間を通じて使えそうなテイストですよ。(10/08/2017)


■Shermine (2015年)

ファーのようなアイリスをテーマに作り出された香り。彼自身、レザーノートもアイリスも好きで好んで使っていますので、真骨頂という感じです。

 

 

アルゼンチンレモン、ペッパー、アイリス、カルダモン、ローズウッド、ラベンダー、バニラ、ムスク、ガイヤックウッド、ベチバー

ムエットで香った際にはとにかくアイリスの強いソフトなレザーの印象だったのですが、肌の上ではいろいろなエッセンスが調和していることがわかります。もちろんアイリスは軸としてしっかりしており、数種類のアイリス系香料を重ねていることがわかります。スパイシーだというほどペッパーやカルダモンは強くはなく、ラベンダーやベチバー、ガイヤックウッドもされと分かるほど強くはありません。全てがアイリスとソフトなウッディムスクに包まれていて、リネンのように清潔感と温かみのあるアイリスとなって香ります。少し系統は違いますが、Serge LutensのIris Silver Mist辺りがお好きな方に良さそうです。HermesのHirisよりアロマティックなニュアンスがあり、薄いヴェールとなって肌に残ります。(26/02/2016)


■Liqueur Charnelle (2014年)

近年、お酒をテーマとした香りたちのリリースが続いていますが、彼はコニャックの評価に必要なエッセンス(バニラ、プラム、カラメル、オレンジ、アプリコッ)や原材料などの香り(リンデンブロッサム、ブドウの花、ブドウの蔓、ヴァイオレット)などから作り出したオリジナルアコードを使用して、コニャックのブーケというテーマでまとめた香り。

ブロンドタバコ、ブラックペッパー、ピンクペッパー、トンカビーン、ラズベリー、パウダリーノート、ウッディノート

全体的にはフルーティーなウッディという印象でまとめられた香りです。スパイスはあるものの、フルーツと一緒にトップで弾けてあまり後を引かず消えていきます。フルーツは持続をするのですが、それを覆うようにどっしりとウッディノートが香りっており、可愛らしいフルーツの印象ではありません。タバコのアブソリュート感もありませんし、コニャックの雰囲気も(そのものでは困りますが)飽くまでもニュアンス程度ですので、香水としてとてもステキな香りにまとまっています。彼は本当にウッディノートが好きだなぁ・・・といつも思うのですが、こちらも主体はウッディノート。今年6月にフランスで開催された香料見本市でも新たな新素材が公開されましたが、彼は常に新素材を積極的に取り入れていますので、こちらの香りにもそうした最新のウッディノートが使用されているのかもしれませんね。

彼のラインの中では、女性が安心して使える香りであり、男性がクールに使えるウッディフレグランスだと思います。(24/09/2014)


■Poudre de Riz (2012年)

2012年に発売された10番目の香りで、タイトルはライスパウダー、つまり米粉のこと。Henri Barbusseが1908年に書いた小説「Hell」の中の「閉めきった部屋の空気は、石鹸、フェイスパウダー、コロンなどが混じった重苦しい空気で満ちていた」という一節にインスパイアされたものだそうです。

ティアラフラワー、ココナッツミルク、バニラ、ライス、メープル、カラメル、サンダルウッド、アイリス、シダーウッド、トンカビーン、ベンゾイン、トルーバルサム、ダマスクローズ

香りは確かにパウダリーフローラルです。甘くしっとりとしたパウダリーさではなく、ヘリオトロープでもなく、アーモンド香(Benzaldehyde)が印象的なアーモンド調のパウダリーフローラルで、重くなりがちなベースノートの香料たちをフローラルノートで持ち上げて軽くしているという印象を受けます。Coumarinも効いていますので、フローラルノートがもう少し前に出ていたら桜っぽい印象に感じられるものとなっていたかもしれませんね。香りの持続もとても良く、最後は仄かなオポポナックスベースにも似たスイートパウダリーなアンバーノートが肌に残って消えていきます。(07/03/2014)


■Monsieur (2013年)

オーベルニュ山地を含む黒い森、マッシフサントラル山地の滝から流れてくる春の水をイメージした香りで、タイトルは直球のムッシュー。

パチョリ、シダーウッド、ベチバー、サンダルウッド、ポプラアブソリュート、オークモス、ボワ・ドゥ・アンサン、パピルス

ほとんどウッディノートの香料ばかりなのに、ムエットで試したときは一瞬ラベンダー? と思うほどアロマティックな香りでした。彼に伝えると、ウッディノートばかりなのに様々なハーブが入っているかのように香るのが面白いんだよね、と。そんなアロマティックな部分を過ぎるとパチョリが利いた柔らかなウッディノートへと変化します。パチョリとベチバーをウッディノートが包み込んでいるという雰囲気で、パチョリとオークモスがありながらシプレにはなっていません。オークモスは強く前に出てくるわけではないのですが、きちんとエクストラクトを使用しているようですよ。ボワ・ドゥ・アンサンとは、フランキンセンスとシダーウッドを同時蒸留したRobertet社の香料なのですが、最後の最後になって肌に残る香りの中にそれを感じ取ることが出来ます。基本的には天然香料のみで作られた雰囲気で、ムッシューというほどメンズではなく、ウッディノートがお好きであれば女性でも使えそうな香りです。(30/09/2013)


■Myrrhiad (2011年)

早くも発売された新作のテーマはミルラで造語です。エジプト人が太古の昔からキフィに組み込んで使用してきたミイラの語源ともなったミルラ。神秘の香りを彼はブラックティーとバニラでレザー調にまとめました。

ミルラアブソリュート、ブラックティーアブソリュート、バニラ、リコリス

ミルラそのものにはあまり強い甘さはないのですが、この香水はかなり甘くしてあります。甘く少しスパイシーさの漂う香りの中にじわりじわりと広がり始めるのがミルラで、バニラが沢山香る中で出てくるということはかなりの割合でミルラを入れているはずです。ミルラそのものの持つドライフルーツのようなスパイシーな菌類系(椎茸みたいな)の香りを感じさせてくれつつ、バニラだけではないオリエンタル香に落ち着きます。そこまでレザー調ではないですし、ブラックティーアブソリュートの持つスパイシーな部分が(紅茶の香りではないのです)ミルラのくすんだ部分とうまく調和していることに新しさを感じました。ミルラそのものの香りを良く知っている方は、きちんとミルラが香っていることに気づくと思いますが、ご存知ない方はどの部分がミルラなのかわからないと思いますので、基本的にはスパイシーバニラ(美味しいミルラ)だと思って下さい。この新作はボトルラベルのような赤褐色の液体をしているのですが、着色ではないようです。(29/11/2011)


■Ambre Ceruleen (2010年)

パウダリーなオポポナックスとエアリーなアンバーをオーガニックなモロッコ産のヴァーベナでアクセント付けしたもの。

オポポナックス、トンカビーン、サンダルウッド、モロッカンヴァーベナ

パウダリーなアーモンド系オポポナックスウッディノート・・・という感じです。ゲランの使うオポポナックスベースとはまた少し違い、甘く優しいクリーミーなオポポナックスが肌に残ります。アーモンドやヘリオトロープの香りが結構入っているようで、アーモンド石鹸風になるので、ベタベタしない甘さがお好きな方にはぴったりなのではないでしょうか。ムスクも結構強く入っているのですが、ヴァーベナの強いレモン香はトップノートの一瞬でお役目終了です。(12/07/2011)


Naiviris (2010年)

タイトルはおそらく造語でしょう。このレッドアイリスはアイリスではなく、Kigelia Africanaという右の画像のような樹木だそうです。アフリカではメジャーで愛されている樹木みたいですね。その香りとゼブラウッドという樹木の香りありきで作られたもののようです。

レッドアイリス、ゼブラウッド

Kigelia Africanaはソーセージの樹とも呼ばれていて、細長いソーセージのような実を付けます。でも、見た目は真っ赤なノウゼンカズラだよなぁ・・・と思ったらやはりノウゼンカズラ科でした。ゼブラの木はその名の通りに縞模様の木目が綺麗で広く木材として利用されている樹木のようです。香りはとても美しいパウダリーなウッディノートになっていて、樹木をノコギリで切った時にあふれ出てくる樹木そのもののフレッシュな香りがアイリスと共に香ります。生命力を感じる瑞々しさで、ウッディノートを多用する彼らしい香りと言えるでしょう。ドライなわけでもなく、アンバーウッディノートに頼るわけでもなく、セクシーにまとめたウッディノート。ただ、1番ステキな部分の持続はあまり長くありません。ラストノートもステキだとは思うのですが・・・。基本ウッディノートがお好きな方向けですね。(12/07/2011)


Fareb (2010年)

都会に住む現代の遊牧民をイメージした香りで、タイトルは誘惑や幻を意味しているようです。

イモーテルウッド、ジンセン、レザー、クミン

これこそ、彼らしいテイストです。クミンがしっかりと効いたカレー粉テイストの香りで、なんだかカレー粉の効いたスナックを食べている時の手についた香りに感じてしまうくらいカレー粉っぽさが満開です。これはちょっと肌に使うべきものとしてはどうなのかと思いますが、そのカレー粉の香りの奥から少しスパイシーな軽いウッディノートが顔を出します。ウッディノートというよりも樹木の根の粉末のような感じの香りなのですが、ミドルを過ぎてもきちんとカレー粉が存在しています。これは、ある意味凄い。(12/07/2011)


■Sucre d’Ebene (2010年)

貿易風に乗って香る、甘く甘く優しい香り。

ブラウンシュガー、ハマメリス(マンサク)、ベンゾイン

トップにベリー調のフルーティー香を伴ったフルーツカクテル系の香りです。ブラウンシュガーも強くなく、マンサクの香りもどれだか分からず、ベンゾインもなりは潜めています。このフルーティーな部分がマンサクなのでしょうか? いえ、でも生花のマンサクに香りはなかったように思うのですが・・・。フルーツジュースのように瑞々しく飲み干せてしまいそうな香りです。彼特有の個性はあまり見られませんので、ラインの中では比較的使いやすい可愛らしさをもった香りです。(12/07/2011)


■Ciel d'Airain (2010年)

嵐の前触れを予感させる曇り空が広がるコモ湖(北イタリア)の果樹園・・・というのがテーマ。

フレッシュフルーツエクストラクト、ペアツリーリーフ、オリーヴの枝、アンバーグリス

ペアっぽいというよりも咲きに広がったのはフィグです。フィグ&ペアのフルーティーなジューシーさにアンバーウッディノートが強めに香り、フルーティーウッディな香りになっています。可愛らしい定番の流行香とは別物で、ともてナチュラルな夏の香りに感じます。フルーティーな香りが薄れるとココナッツとムスクの香りが肌に残りますから、基本的にはココナッツが苦手ではない方向けですね。アンバーウッディノートがしっかりとしていますから、ユニセックスなフルーティーさになっています。(11/07/2011)


■Vohina (2010年)

桃の樹の下に座って寛ぐ様子をイメージしたもの。光り輝く干草の上に座り、桃の花の香りを楽しむ・・・、そんな片田舎の夏の日の午後の様子を香りとして表現したもの。

ピーチブロッサム、ラヴェンダーハニー、ヘイ

甘い甘い甘い雰囲気をイメージしていたのですが、なんのことはないさっぱりテイストのハーバルなフルーツ香です。ピーチそのものというほどのフルーティーさではなく、こちらは合成香料なのでしょうけど、その奥からラヴェンダーハニーというよりもラヴェンダー系ウッディノートが広がります。ヘイもその後ろからくすんだような甘さと共に香っており、美味しいフルーツではありません。飽くまでも空気感をそのまま形にして表現してみた、というものですね。彼らしい個性的な香りだと思います。フルーティーさが持続しない点がユニセックスな感じです。(11/07/2011)


■Aube Pashmina (2010年)

朝露に濡れたハーブガーデンを散歩する朝の光景で、Aubeは夜明けの意味ですから夜明けのカシミア。

バジル、ローズマリー、トマトリーフ、ゼラニウム、ブラックカラントエクストラクト、サテンウッド

これはもうどの香料を使用しているのか分かってしまうくらいトマトリーフが強いです。Givaudan社のTomato Leaf Givco 224を軸にしてカシスの甘酸っぱいグリーン香とハーブを重ねていった香り。グリーンなのにフルーティーというこの組み合わせはカシスならではなのですが、慣れていないとバランスを取るのに苦労します。全体としてはハーブを生かしているのですが、フルーティーな部分もそこそこ持続をし、最後は柔らかなカシミア調になって落ち着きます。雰囲気は全く同じではないのですが、この青さとフルーティーさは資生堂の初代のInouiやChant du Coeurをお好きな方には良さそうです。(11/07/2011)


■Manguier Metisse (2010年)

フルーティーなマンゴーがトロピカルなフランジパニと出会った、マンゴーの混在香。

マンゴーエクストラクト、マンゴーバーク、フランジパニ、ティーリーフ

マンゴーエクストラクトがナチュラルなのかもしれませんが、香り自体はそれほどナチュラルで美味しいマンゴーではなく、バニラの強いグルマン系の美味しいフルーティーバニラになっています。確かに南国フローラル調の香りも強いので、彼の作り出したマンゴーアコードにフランジパニを合わせてバニラで閉じた、という感じの香りです。彼の作り出す香りでParfumerie Generaleの中には1つとしてなかった雰囲気ですので、彼にとってはこういう可愛らしい香りを生み出すことがチャレンジだったのではないでしょうか。ラストノートはL'Artisan ParfumeurのL'Eau des Merveilleusesを彷彿とさせる香りで終わります。(11/07/2011)

 

 

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