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Pour Homme / プールオム


<香 調> アロマティックオリエンタル
<仕 様> メンズ
<容 量> 60ml
<濃 度> EDP

トップ
不明
ミドル
ラスト



おそらく80年代に発売されたと思われる唯一のメンズの香りです。一見すると権力の象徴のようなサーベルが悪趣味にも思える中東風で、安っぽくも見えてしまうのですが、この香水の凄いところはきちんと製造を中東に依頼していたところにあります。Mahmood Saeedという1948年に創設された多角経営をしているサウジアラビアの企業に製造を委託していたのです。だから、日本人が考えた中東風ではなく、本家本元の中東風だったのです。悪趣味っぽいニュアンスがそれだけで払拭されました。現在はコスメ部門を抱えながら、やはり多角経営を行う大企業となっているようですよ。当時、デザイナーとして何かのご縁でサウジアラビアの仕事をされていたのかもしれません。

 

 

香り自体はもうこれ以上ないくらい、オーソドックスなメンズ香です。でも、フゼアかというとフゼアっぽいラベンダーやゼラニウムがないし、シプレというほどモスもないのです。時代的に見たらDrakkar Noirが82年ですから、そこを意識してつくられたのではないでしょうか。というか、Drakkar Noirを彷彿とさせる香りなのですから。トップではサイプレスやローズマリーのようなハーブが弾け、そこからオリエンタルで少しレザリーなアンバートーンへと引き継がれていくのです。この香り、当時は珍しいメンズのEdPだったんですよね。サーベルの力強さを表現したものとしては、ぴったりだったのではないでしょうか。

(11/12/2017)

 

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