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Bourrasque / ブーラスク


<香 調> フロリエンタル
<仕 様> ユニセックス

<容 量> 3.6ml、10ml

<濃 度> P、PdT

トップ
アルデヒド、ベルガモット、グリーンノート、カルダモン
ミドル
シクラメン、カーネーション、アイリス、オーキッド、ローズ、イランイラン
ラスト
アルニカ、コスタス、プレシャスウッド、オークモス、オポポナックス、パチョリ、ピーチ、プラム、フランキンセンス、サンダルウッド、バニラ、ベチバー



 

1937年に発売されたPaul Vacherによる調香の香り。ポスターもたくさん残っていますし、ボトルもよく見かけますので、Le Galionの中でもヒット作だったことが伺えます。タイトルは第二次世界大戦前、つまりこの香りが発売された頃にフランス海軍が建造したブーラスク級の駆逐艦を意味しているのか、その階級の元になった突風(つまり早い駆逐艦ということですよね)という意味なのか。このポスターを見ると、突風でしょうね。

 

 

それは案外、オリエンタルなんだね、という香りでスタートしました。アルデヒドは経年で少し薄れますから、当時は申少し強かったのかもしれません。でも、ヴィンテージからはほとんど香らず、カーネーションを軸とした少しハニーを感じるフロリエンタルへと変化していきます。シプレの要素もそれを感じられるほど強くはなく、フルーツを感じられるほど可愛らしくもなく、フロリエンタルのまま薄れていくのです。タイトルの突風の部分を、どのように解釈をしたらこの香りの中に感じ取れるものなのか・・・全く想像がつかないのですが、アンバー調のオリエンタルが流行していた時代だったからなのかもしれません。

(09/04/2019)

 

Rodrigo Flores-Rouxの調香で2020年に再販となりました。

トップ:シトラスノート、ジンジャー、カルダモン、ペッパー、ジャスミン
ミドル:ローズ、オスマンサス、ストロベリー、スティラックス、オポポナックス
ベース:パチョリ、ハイラックス、オークモス、ラブダナム、オーク

彼はラブダナムが好きなのか、多用した調香が多いように感じられるのですが、この香りもまたラブダナムの効いたフロリエンタルとなっています。オリジナルよりもフローラル感は控えめで、フロリエンタルというよりももう少しオリエンタル寄りで、トップのスパイスはそれほど印象的には広がらず、オリエンタルを明るくしているニュアンスです。これならば、トップに微かなアルデヒドを配置した方が突風の瞬間的なニュアンスが感じられていたかもしれません。アニマリックになっていくというラストノートも、構えるほどアニマリックではなく、またジャスミンに見られた斬新さもここにはなく、とてもフォーマルに枠からはみ出すことなくまとめられた香り。オリエンタルながらどこか軽やかである点が、近年のスタイルであることを感じさせます。

(14/05/2021)

 

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