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Sampleレヴュー

 

■A Perfect Lady (2014年)

紳士と淑女のカップルをテーマとした香り。

トップ:オレンジ、レモン、フルーツ
ミドル:リリー、ジャスミン、タジェット、バニラ、イランイラン
ベース:ウッディノート、レザー

メンズに合わせてレディースにもレザーを加えたコンポジションです。でも、トップから香るのはベンジルアセテートの強い香りで、これはジャスミンの主成分です。それだけがバニラと重なり、スイートフローラルとなって香るのです。通常ジャスミンというと、もう少しいろいろ複雑な形となってまとめられるのですが、これはベンジルアセテートだけが際立ち、まるでそれだけを投入しているかのよう。そこが気になってしまい、他の良さがあまり感じられないのが残念です。最後までレザー感は強くはなく、ほんのりクリーミーなフローラルノートとなって終わります。(27/07/2017)


■A Perfect Gentleman (2014年)

イギリスの紳士と言えばどんな香り?

トップ:ジャスミン、イランイラン
ミドル:ウード、フランキンセンス、レザー
ベース:ムスク、ウッディノート、シスタス

カップルフレグランスのラインの中では一番オリエンタル色の強いウッディレザリーな香りです。タールを使用したスモーキーなウッディレザーで、ウードは軸ではなくアクセントとして微かに香る程度。これがウードを主体としていたら、イギリス人ではなくなっていたかもしれませんよね。インパクトが強いドライでスモーキーなレザーですが、スモーキーさはトップで弾けて終わり、すぐに落ち着いたライトさになりますので、飽くまでも紳士的に終わります。特にラストノートはクマリンの香る干し草風になって柔らかくなります。カジュアル過ぎないフォーマルなメンズフレグランスといったところでしょうか。(27/07/2017)

 

 

■A Perfect Woman (2014年)

パーフェクトなカップルというのがテーマ。

トップ:グリーンリーフ
ミドル:オレンジブロッサム、チュベローズ、イランイラン
ベース:パチョリ、ベンゾイン

ちょっとちょっと・・・と慌ててしまうほど、美しいオレンジブロッサムとチュベローズのハーモニーを大量のインドールと個性的なグリーンノートで壊した香り。フローラルノートは華やかで美しくなっているのに、敢えてこのグリーンノートとインドールを効かせたというのがユニークなポイントで、パチョリに屈していく様子は香っていて楽しいのですが、根本的に好き嫌いは分かれるところだと思います。一見してとても美人な女性が、実は格闘家だった、みたいなところでしょうか。ペアで使うには、男性の方が弱そうです。(26/07/2017)


■A Perfect Man (2014年)

パーフェクトな男性とは?

トップ:シトラスノート、タンジェリン、ベルガモット
ミドル:ミント、フローラルノート、ラベンダー
ベース:バニラ、アンバー

とてもアロマティックで良いんじゃない? というのが第一印象でした。香りは軽やかでコロンのよう・・・となると、顔を見てイケメンと判断し、付き合ってみたら性格がさっぱりとしていた、という感じでしょうか。調香からするとキャロンのプールオムに代表されるアンバーラベンダーにミントが加わったものを想像していたのですが、ベースの甘さが控えめで、ラベンダーがあるのにフゼア感が強くはないのです。だから、どちらかというとユニセックスでも使えそうなほど。そういう点では現代のイケメン風ですよね。香りの軸がHedioneのようなフレッシュノートにあるため、全体的な主張が柔らかなのです。(26/07/2017)

 

 

■An Ideal Wife (2014年)

理想の妻。

トップ、ミドル:チュベローズ、ネロリ、ジャスミン
ベース:サンダルウッド、バニラ

え? と思うような香りで始まりました。トップがなく、チュベローズやジャスミンの夏らしい馥郁たるフローラルで始まるかと思っていたら、オゾンが飛び出したのです。それも少しグリーンに感じられるようなオゾンで、フローラルノートが台無しに。なんと言えば良いのだろう・・・花束の中にドクダミが紛れ込んでいるような違和感、場合によっては不快感を感じてしまいました。ロマンティックな理想の妻のようですが、ちょっとこれは攻め過ぎではないかと・・・。(25/07/2017)


■An Ideal Husband (2014年)

理想の夫。

トップ:レモン、ベルガモット
ミドル:マートル、フランキンセンス
ベース:パチョリ、シトラスノート、アンバー

理想の妻はちょっと攻め過ぎでしたが、夫はパーフェクトな紳士でした。シトラスと共にアロマティックなマートルが弾け、やはり80年代、90年代にヒットしたメンズ触れグランすなテイストを感じるアロマティックフゼアとなり静かに消えていくのです。どのような人にも合い、調和を乱さない紳士的な香り。面白味なんてなくていいんです、と胸を張って1つの香りを使い続ける人・・・みたいな印象。(25/07/2017)

 

 

■An Ideal Lover (2014年)

理想の相手というタイトル。これがCatleyaのペアフレグランスとなっているメンズの香りです。

トップ:レモン、タンジェリン、ベルガモット
ミドル:ラベンダー、ローズ
ベース:ベチバー、サンダルウッド、アンバー

このブランドの良い点は、オーソドックス過ぎるほどの香りをそのまま残している点にあると思います。それは、古き良きものは今も良いと信じるイギリス気質にも通じるのですが、これは、その他大勢に分類されるファッションフレグランスにとてもありがちなメンズ香なのです。どれとは特定できないほどありがちで懐かしいフゼア、でもシトラスがたっぷりでフレッシュなその香りは、今香ると新鮮にも感じられるほど。理想の相手はまだ20代といったところですね。カジュアルにもマッチするマルチなフゼアで、ベースは全く重くありません。(24/07/2017)


■Catleya (1993年)

彼女が最初に手がけたカトレアの香り。

トップ:アイリス、ミモザ
ミドル:ローズ、ビーワックス
ベース:ヴァイオレット、ガイヤックウッド、サンダルウッド、アンバー、ムスク

最初に作った香りにしては随分とシックだなぁ、というのが第一印象でした。それぞれの成分を知ってしまっていると、俯瞰的に香りを楽しめないのは残念な点でもあるのですが、カトレアかというとそうではなく、でも全体的な柔らかさや大人のラグジュアリー感というのはカトレアという花の気品に通じるところだと思います。ミモザ、アイリス、ヴァイオレットというパウダリーさをもった3つのエッセンスがトップから香り、溶け合い、ハニーウッディへと変化していきます。全体としてはハニーミモザを軸とした香りと言えるでしょう。(24/07/2017)

 

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