*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

Hana / はな


<香 調> パウダリーフローラルアルデヒド
<仕 様> レディース
<容 量> 55ml
<濃 度> EDP

トップ
オレンジブロッサム、イランイラン
ミドル
ローズ、ジャスミン
ラスト
アイリス、ムスク、バニラ



 

彼女らしさを感じられる、日本のイメージに合う香水を1つ選ぶとした・・・と手にしたのがこちらの香りでした。ブランドを立ち上げた初期の頃からある香りだと思います。

 

花の色は うつりにけりな いたずらに わが身世にふる ながめせしまに

 

有名な小野小町の和歌を引用して説明されている香りです。和歌の中で「花」と言えば桜か梅と決まっているもの。それをどうしたらこの香りになるのだろう・・・と、「はな」という言葉の持つイメージをいろいろと探ってみたのですが、彼女は「花」が美しさと儚さの象徴だとしたのです。桜や梅だったらもっと日本人にわかりやすい香りとなっていたことでしょう。ダイレクトではないからこそ、「花」の印象を(海外の方たちに)とても日本的にアプローチ出来ているわけです。褐色化した朽ちかけた花であれば、退廃的で耽美なものになっていたかもしれません

香りは、フローラルアルデヒド。トップではアルデヒドがアルコールにのって冷たく金属的に香り、すぐにパウダリーフローラルへと変化していきます。言うなければアルデヒドでまとめたカーネーションという感じで、ローズにオイゲノールが重なり、クマリンやバニリン、アイリス、そしてヴァイオレットがたおやかという日本語を感じさせるものに。香り自体はアルデヒドがスパークから余韻へと変わるだけであまり大きく変化せずに消えていくのですが、その儚さこそ表現したかったものだと思います。グイグイと主張することのないスタイルに、とても彼女らしさを感じたのでした。

 

 

ボックスはもともと桐の箱だったと思うですが、彼女にお聞きしたらパリではあまり人気がなかったのだそう。日本では高級品のイメージが強い桐の箱ですが、海外ではただの木の箱と受け止められるのだとか。だから、高級感を出すために漆風に変えたと。ボトルのラベルはシールではなく印刷で、余計な装飾がなくとてもシンプルにまとめられています。無印良品に代表される日本らしさ、シンプルだからこそ並べると美しいというスタイルですよね。

(24/11/2016)

 


 

<Miya Shinma Topに戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜