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Sampleレヴュー

 

■Diadema (2015年)

Diademというのは貴族の王冠の意味だそうで、宝石で作ったグルマンの香りというのがテーマだそう。Kurat Al Milh(甘塩っぱいボール)というお菓子にヒントを経て作られた香り。

トップ:チェリー、ベルガモット、オレンジ
ミドル:イランイラン、ローズドゥメイ、サンバックジャスミン
ベース:カラメル、バニラ、ベンゾイン、パチョリ

肌に乗せた瞬間、うわぁ甘いグルマンだと感じたのですが、あれ? ちょっと待って、これは・・・そう、中からスエードがあふれ出してきたのです。これはグルマンではなくスイートノートに包まれたスエードの香りですよ。どこをどうやったらこの調香でこの香りになるのか、チェリーもフローラルノートもわからないままスエードを感じてしまう香りなのですが、香り自体のまとまりとしてはとてもユニークで今までにないオリエンタルで少しスモーキーなウッディレザーを楽しめます。グルマン系の甘さの中にレザーを隠すというのは初めてかも。(13/07/2016)


■Moreta (2015年)

スペインでは人を惹きつける魅力的な女性のことをMoretaと呼ぶそう。

トップ:ベルガモット、オレンジ、レモン
ミドル:イランイラン、フリージア、ローズリーブス、サンバックジャスミン
ベース:シダーウッド、ホワイトムスク、パチョリ

フルーティーフローラルではないフェミニンさを感じる香りです。フローラルノートの上に少しクセのあるグリーンノートっぽい、スパイスにも感じる香りが重なっていて、それがこの香りをありがちなテイストから脱却させています。ミドル以降はその部分が弱まり、あぁ、可愛らしい香りだよね、というテイストとなって落ち着くのですが、トップがとても印象的です。フルーツの香りも感じるのですが、単独のフルーツの香りではなく、合成香料の酸味を感じるパイナップル系の成分が使われているようで、クリーミーなウッディノートととても良くマッチしています。(13/07/2016)


■Tamima (2015年)

11世紀から12世紀半ばの100年間、北西部、今のモロッコを治めていたムラービド朝のスルタン、Ali ibn Yusufの妻であるTamimaへのオマージュなのだそう。アラビア語のタリスマンという言葉は不思議な力があるものという意味ですが、彼女は良い未来へ導くという力があったそう。

トップ:ネロリ、オレンジ
ミドル:ユーカリ、クラリセージ、アンバー
ベース:カシュメラン、ウード、バニラ

軽やかなトップとアロマティックなミドルノートに、爽快な香りを想像していたら案外しっかりとベースノートがトップから主張するものでした。アンバーグリスノートとして有名なアンブロキサンはクラリセージの中のスクラレオールを原料として作られることもあり、クラリセージの残り香は少しアンバーグリスっぽい雰囲気へと変化して落ち着くことが有名です。だからミドルはクラリセージとアンバーにしたんですね。ウードらしいウードの香る中東系というよりも、シトラスアンバーにハーブを加えて少しアロマティックにしたという程度のもので、とても育ちの良い品の良さを感じるオリエンタルノートとなって消えていきます。(13/07/2016)

 

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