Dominique Ropionの調香で生まれ変わった10周年記念のXバージョン。チュベローズはLMR(Laboratoires Monique Remy)の香料が使われているそう。

Jorgeの調香したオリジナルのチュベローズよりもずっとチュベローズらしさが感じられる香りとなっているのですが、ヴァイオレットと組み合わせるなんて意外でした。確かにチュベローズにはラクトニックでオイリーな部分がありますが、これはココナッツ類で表現しています。そこにフルーティーなヴァイオレットとオイリーなヴァイオレット(リップスティックアコード)でまとめたのです。チュベローズらしさは崩さずに、ワイルドになりすぎないようにフーケ調でまとめつつも、ボリュームを増したチュベローズは少しクラシカルなテイストとなり、後半はサンダルウッドが強まりチュベローズから軸がリップスティックアコードに切り替わっていきます。最後はヴァイオレットで終わりますが、これも確かにチュベローズの形。でも、古くて新しいチュベローズだと思います。

(19/04/2024)