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Sampleレヴュー

 

■Violet Moss (2016年)

ムエットで香った瞬間、生々しいヴァイオレットリーフだと感じた香り。

ヴァイオレット、オークモス、ジャスミン、スエード、パチョリ、シプリオール、ラブダナム

匂いスミレの葉は呼吸をするように水を吸い上げながら香りを放つのですが、鉢植えからじかに香りを香ると生々しい海藻のようなヴァイオレットリーフの香りがするのです。それがまさにヴァイオレットモス。とても良い組み合わせで、スエードやラブダナムはわからないものの、グリーンでシプレっぽく、でもパワフルではなく時間と共にハニー調の甘さが出てきて肌に馴染んで行きます。(16/12/2016)


■Incense Wood Spirit (2016年)

クセになるアニマリックなオリエンタルスパイシーウッディ。

スパイス、ウッディノート、ジャスミン、ローズ、フランキンセンス、ミルラ、シベット、アニマルノート

Civette Intenseに懲りてシベットがどれだけあるのか肌に乗せるのを躊躇われたのですが、なんのなんの、これならば大丈夫。でも、全くオリエンタルではないばかりか、ジャスミンやローズは存在すらわからず、トップで香ったのはグリーンノートだったのです。サンプル間違えてる? と確認したほどの違和感でした。フランキンセンスもミルラもわからないのですが、ウッディであるのは確かですね。しかも、ヴァイオレットリーフアブソリュートにベチバーを足したような香りなのです。思ったほどアニマリックではないのですが、ちょっとこれが158ユーロというのはチャレンジすぎます。バニラを少量入れた方が香りが締まったのではないかと。(16/12/2016)


■Dark Rose (2016年)

ローズのダークサイドというのがテーマ。

トルコローズ、ウッディノート、レザー

とてもユニークな香りです。ローズではないのですが、何だろう・・・と記憶を探りたくなる香り。ハニー調のツンとしたフルーティーフローラルの隙間からカストリウムが覗き、ローズは跡形もない状態に。時間と共にどんどんオリエンタルウッディへと変化していきます。でも、なんだかとてもトゲトゲしいフルーツ香が居座っているのです。そこにとても違和感を感じるのですが、そこがアクセントなんだろうなぁ。(16/12/2016)


■Lignum Vitae Forte (2016年)

古い床屋さんをイメージした香り。メンズの力強いフゼア・・・本当?

レザー、サンダルウッド、ムスク、パチョリ、シプリオール、ラブダナム、ガイヤックウッド、ナード、ローズウッド

彼はフゼアを理解していないのではないでしょうか。フゼアに必要な香りがほとんどなく、スモーキーなニュアンスが単品香料のウッディノートに重なっていて、とても土っぽいアーシーなウッディとなっています。ほんの少しだけバニラやベンゾイン、樹脂系の香りを足していたらもっとバランスが良かっただろうなぁ。日本の床屋さんにこの香りのイメージはないのですが、海外はスモーキーなのでしょうか? (15/12/2016)


■Civette Intense (2016年)

CivetをIntenseにしちゃだめでしょ!! と本気で言いたい香り。

シベット、グリーンノート、ウッディノート

グリーンなウッディというだけだったら平凡な香りであれ、そこそこ良いまとまりだったのではないかと思うのですが、なんともタイトルに忠実にシベットを明確にわかる量で投入したもの。臭みと良い芳香のギリギリというよりも少し悪臭寄り。でも、こうした香りのファンというのは少なからずいるものなのです。ある意味チャレンジですが、肌に乗せるのをためらわれる方も多いはず。ウッディノートは、ウードに近いアンバーウッディノートで、シベットとの相性はとても良いです。トップの衝撃に慣れてしまえば使えるのですが・・・。(15/12/2016)


■Pink Patchouli (2016年)

2006年、一番最初に作った香りだそう。

ベリー、パチョリ、ウッディノート、パウダリーノート、アンバーグリス、ピンクペッパー、ホワイトムスク、トンカビーン

パチョリはどこなのかと探してしまう香り。香りは、イメージとしては干し草で、クマリンとフレッシュノートで作り上げた軽やかな干し草・・・と思うとパチョリが全く見えてこないのです。フレッシュノートをたくさん入れることで少しエアリーなニュアンスにはなっていますが、ちょっとケミカルさが目立ち、エッジが効いた感じに。ミドル以降はホワイトムスクが目立ち、ほの甘い洗剤風となります。(15/12/2016)


■Sunmilkflowers (2016年)

こういう名前の植物が存在するのかと思いきや、ただただミルキーなフローラルという意味のよう。もう少しストーリーがあれば良いのに。

グリーンノート、フローラルノート、ミルク、カラメル

これは・・・とても良い香りだとは思えないのですが、グリーンノートがミルクの中から現れるのです。とても個性的なのですが、調和という意味で香水には思えず、グリーンノートだけではないツンツンとした違和感が束になっている印象で、最後まで香料が手をつないでくれません。ミルクのグルマンになっているわけでもなく、グリーンなわけでもなく、何だかどこにもたどり着けない不安定なバランスなのです。(15/12/2016)


■White Blossom Powder (2016年)

ヴィンテージなパウダーにフローラルノートを足したもの。タイトルが全てです。

サンバックジャスミン、チュベローズ、ガルバナム、バニラ、ビーワックス、パウダリーノート、カルダモン、エレミ、パチョリ、シプリオール、ラブダナム、スティラックス、ベンゾイン

パウダリーな香りを想像していたら、ハニーバニラな甘さのものでした。香りの主体はサンバックジャスミンで、そこにピーチ系のチュベローズが少し加わり、酸味のあるフルーティーフローラルジャスミンとなっているのですが、甘さもトップで感じたほど強くはなく、スイートフローラルという程度のもの。カルダモンやガルバナム、エレミが微かなアクセントとなり、サンバックジャスミンにクセを与えているのですが、そこはなくても良かったのかな、と思えてきます。それは使用しているサンバックジャスミンがとても綺麗な香りだから。(14/12/2016)


■Green Tea (2016年)

フレッシュでグリーンなグリーンティー。

ベルガモット、ライム、グレープフルーツ、グリーンティー、アンバー、ウッディノート、ホワイトムスク

グリーンティーには大きく分けて3種あります。香料会社の作ったコンパウンドに近いグリーンリーフ系のグリーンティー、天然香料もある粉末の抹茶のようなタイプ、そしてエリザベスアーデンに代表されるふんわりとした仄かなグリーンティー。こちらは最初のコンパウンドのグリーンタイプで、キリリとした明るいグリーンノートが全てです。シトラスはわかりますが、その他はわからないほどグリーンティーが全てを支配していて、時間が経ってようやく少しムスクがあることに気づきます。付けた瞬間は香りが強くスパークしますが、付けてからは仄かな香りとなりますので、フレッシュという分類なのが良く分かるものに。(14/12/2016)


■Liquorice Vetiver (2016年)

イメージしたのは、太陽の光が挿しこむ美しい秋の森。だから、シプレに。

オークモス、ウッディノート、パチョリ、シプリオール、ラブダナム、ベチバー、アンバー、リコリス、シトラスノート、グリーンノート、イランイラン

プッシュした瞬間はリコリスではなくカラメルじゃないかと思ったのですが、肌の上では実に秋らしいスイートシプレウッディへと変化します。シプレの要素以外で際立つのは甘味と苦みで、それがリコリスにつながっていくわけですが、とてもまとまりの良い軽やかなシプレウッディで、パチョリよりもモスが強いのが特徴です。往年のスタイルですよね。ただ、オークモスというよりは別の種類のモスに感じます。(14/12/2016)

 

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