*Log in
 *Log out
 *My account

| Top | Books | Topics | PMF | Q & A | Making | Essential | Perfumers |  PRESS |
  

Sampleレヴュー

 

■Coros (2017年)

サルデーニャ島の中で一番神秘的な場所として定義づけたのは、Corus高原にあるSa Figuという新石器時代に作られたとされる複合遺跡。そこには妖精の家と呼ばれる場所があり、今でもまだ魔法がかけられたような場所だと。シンボルはサルデーニャ島のテキスタイルデザインとなりました。ロックハウスに住んでいる妖精がいちじくの木陰で金糸の布を織るのだそう。タイトルは妖精の家という意味で、調香はCreative Flavours & Fragrancesが担当です。

 



 

トップ:ベルガモット、レモン、マンダリン、マリンノート
ミドル:アンジェリカ、シスタス、エレミ、フィグリーフ、マスティック
ベース:パチョリ、スイートスルタンシード、バニラ

パッと香った印象では香りの軸はフィグリーフで始まりました。あぁ、やっぱりテーマに沿っているわけだ、と納得の始まり方で、マリンノートが涼しげな風のようなアクセントを添え、アロマティックなエッセンスが柔らかく肌を包み込みます。フィグのココナッツは強すぎず、フィグ自体も香りの軸ではあるものの、他のアロマティックなエッセンスととてもキレイに調和していてリラックスできる穏やかなフィグとなっています。(06/06/2018)


■Lo (2017年)

サルデーニャ人の象徴であり、護符となっているのがボタンで、それはフェニキア人がカルタゴから持ち込んだとされています。サルデーニャ島の中央にあるSorgonoという街にある遺跡、Nuraghe Loからタイトルが名付けられました。中央に宝石を冠したボタンがシンボルに。このシンボルのボタンはもともとバストをイメージして造られたもので、2つが対になっています。サルデーニャ島での乳児の死亡率が50%を超えた時、このボタンが護符となったのだそう。今でも、結婚する際に男性が女性に贈り、男の子が生まれたら受け継いでいくものとなっています。調香はOlivier Pescheuxが担当。また、サルデーニャ島の中央部ではサフランの栽培も盛んで産地だなんて初めて知りました。

 



 

トップ:シナモン、グレープフルーツ、グリーンノート、サフラン
ミドル:アップル、ゼラニウム
ベース:ラブダナム、ムスク、パチョリ、バックスキン

あぁ、なるほどこれはアップルとゼラニウムだね、というアロマティックで少しフルーティーな香りで始まりました。個性的ではあるけれど、少しラクトニックな雰囲気が香りを包み込み、サフランの柔らかさがムスクと良くマッチしています。バックスキンはレザーのイメージだと思うのですが、そこまでレザーは強くはなく、トップのシナモンも強くはなく、ラブダナムが効いたオリエンタルでもありません。子どもの成長を祝う、包み込むような母性の部分と、厳格であれという父性の部分を併せ持った香りに。(06/06/2018)


■Karaly (2017年)

地中海からサルデーニャ島にたどり着いた全ての人々の物語。未だ海底には宝物やアンフォラの壺などが沈んでいるそう。サルデーニャ島の玄関口となっているのはカリアリという南の街なのですが、太陽の街とも呼ばれるカリアリでは、太陽をモチーフとしたデザインが籐籠などに見られるそう。そう、このシンボルは太陽なのです。タイトルはカリアリの昔の呼び名で、調香はNadege Le Garlantezecが担当です。

 



 

トップ:マンダリン、ヴァイオレットリーフ、ダヴァナ
ミドル:ローズ、ゼラニウム
ベース:ウード、サンダルウッド、フランキンセンス、レザー

キャンディーマンダリンとも言えそうなスイートフルーツがトップで弾けてのスタートです。少しベリー系にも思えるほどのスイーツフルーツなのですが、時間と共にローズ系のフローラルが感じられるようになり、そこからウードではなくてフランキンセンスとウッディムスクへと変化していきます。レザーは強くなく、ウードも強くはない。とてもソフトな終わり方をするのですが、時折ふっと顔を出すローズが香りを引き締めています。(06/06/2018)

 




■Miana (2017年)

タイトルは特産であり、ブラックゴールドと呼ばれる黒曜石の鉱山があるNuraghe Monti Mianaという鉱山へのオマージュとして作られた香り。シンボルは伝統的なテキスタイルをイメージした織物のデザインで、中央にある宝石を守る形に。調香はGivaudanのCarine Boinが担当に。

 




 

トップ:ベルガモット、レモン、マンダリン、シナモン
ミドル:ローズ、ローズウッド、パチョリ
ベース:オポポナックス、クマリン、バニラ、アニマルノート

トップではたっぷりのシトラスが明るく弾け、そこからゆっくりとシナモン調のオリエンタルへと変化していきます。ローズは探してもわからず、強くアニマリックなわけでもありません。る香りの軸は柔らかなフローラルノートとシナモン調の軽いエッセンスで、それらを少しパウダリーな、それこそゲランのようなオポポナックスベースがアクセントを添えているという印象です。そして最後、肌に残るムスクになって初めてアニマルノートが登場し、そこからココナッツ系ムスクとなって終わります。香水って、それだけでは面白くもない軽い素材に少しずつアクセントを加えて作っていくんですよね。軸が軽いから重くはなりません。そうして作られた軽めなオリエンタルといったところでしょう。(05/06/2018)


■Boeli (2017年)

Stele di BOELIと呼ばれる花崗岩でできた石碑があります。そこに描かれたデザインは死と再生のサイクルを意味しているとか、神への儀式に使われたものだと言われています。水面に小石を投げ入れた時の波紋のようでもあり、手をつないで踊るダンスのようでもあり、儀式をイメージしたシンボルとなりました。調香はNathalie Gracia-Cettoが担当です。

 



 

トップ:コリアンダー、グリーンノート、ナツメグ
ミドル:ジャスミン、アイリス
ベース:アンバー、ムスク、サンダルウッド、バニラ

最初、石切り場の印象を受けました。石と石がぶつかって散る火花、そこから飛び散る石のパウダー。コリアンダーがとてもシャープで、すっきりとしたスパイスが広がった後、アイリスがアクセントを添えてドライなアイリスウッディへと変化していくのです。トップをすぎればとても静かで穏やか。最後はアイリスムスクが肌に残ります。ローズはない、ジンジャーもないのに、どことなくイメージはKeiko MecheriScarletを感じさせるもので、ドライでシャープなアイリスムスクとなっていきます。(05/06/2018)


■Othoca (2017年)

フェニキア人が作ったというサルデーニャ島のSanta Giustaという街。その当時の呼び名がOthoca(オトカ)でした。その後、サルデーニャ島はローマの支配下となり、街は廃れていきます。当時の様子を物語るのは、海風を受けて浸食した遺跡たち。だから、この香りのシンボルは波となりました。今でも波の模様はサルデーニャ島の伝統的な織物のモチーフとなり、魂の救済を意味していると言われています。調香はCreative Flavours & Fragrancesが担当です。

 



 

トップ:ベルガモット、レッドタイム、マジョラム
ミドル:ジュニパー、ラベンダー、シーウィード、コスタス
ベース:パチョリ、ベチバー、アンバー、シダーウッド

マリンノートを使用せず、海藻の香りで海っぽい香りにしたもの。様々なハーブがマリンではないものの、どこかマリンっぽいシーウィード(海藻)に包まれ、個性的なアロマティックとなって香ります。シプレではない、でもマリンでもない。でもどこかシプレっぽくてマリンっぽいという、とてもユニークなまとまりの香りとなっています。海辺の遺跡のイメージにはぴったりではないのでしょうか。ウッディノートも強すぎず、タイムやマジョラムは良きアクセントとなり、不思議なグルーヴを感じさせてくれます。(05/06/2018)

 

<Sandalia Luxury Collection Topに戻る>

profice〜香水のポータルサイト〜