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Sampleレヴュー

■Pensao Amor (2018年)

昔、売春婦たちの宿がたくさんあったリスボンの界隈。今では若者たちが集うバーへと変わりました。でも、そこには夜な夜な壁から売春婦たちの亡霊が・・・。Cecile Zarokianによる調香で、タイトルは実際にリスボンにあるバーの名前から。壁には娼婦が描かれ、当時の雰囲気を残している内装です。

 

 

ジンアコード、ピンクペッパー、オレンジ、スモーク、サンダルウッド
パウダリーノート、チュベローズ、タバコ、クミン、アニマルノート

チュベローズとタバコの組み合わせは、今年アメリカで発売されたBeau KwonのTuberaiで僕も使用した組み合わせですが、こちらはオレンジとピンクペッパーが美しいチュベローズと共に登場し、すぐにオリエンタルベースに包まれていきます。夕方開花し、クリーミーで甘い香りを漂わせたチュベローズが漆黒の闇に包まれていくようなフロリエンタルで、タバコが次第に強くなり、最後はラクトニックなチュベローズが残ります。クラブやバーのイメージにぴったりですし、そこがかつての売春宿だったということも香りの中に感じられる、テーマにとても沿った楽しいチュベローズです。(23/07/2018)


■Beach Bizarre (2018年)

期待の若手調香師、Patrice Revillardによる調香で、タイトルは奇妙な浜辺。晴れた休日をトロピカルビーチで楽しんでいたら、突然夜になってしまった。黒い空が迫りくるようで、脚が震え、鼓動が激しくなる。でもそのゆらめく海は魅力があり、これまで以上に家から遠く離れてしまっているようだ。

ガーデニア、イランイラン、ライム、トロピカルフルーツ、シーソルト
シーウィード、クミン、カナビス、パチョリ、アンバーグリス

南国の海と夜のイメージを重ねたらこうなった・・・ということなんでしょうね。とても奇妙な感じです。まず、トップでトロピカルフローラルとフルーツが微かなマリンノートを伴って香り、直後、視点をターンしたようにマリンパチョリへと切り替わるのです。突然夜になる、真っ暗になるというイメージにぴったりのスパイラルな調香で、トップからミドルではアクセントだったマリンノートが、ラストになって全てをけん引するほど強くなり、トロピカルからオリエンタルになり、マリンになっていくという映像が切り替わるような調香です。(23/07/2018)


■Thousand Lakes (2018年)

Marie Schnirerによる調香で、テーマはスウェーデンと言えばのサウナ。白樺の森を裸足で駆け抜け、躊躇うことなく湖に飛び込む。そして、またサウナに戻り、白樺の枝で熱した石に水を打つ。

バーチリーフ、ヴェジタルアコード、ブラックカラント、ミネラルアコード、ルバーブ
ウォームウッド、ムスク、スモーク、レザー、スチーム

バーチリーフの有名な香料をトップにしつつ、そこを素肌感のあるムスクで閉じ込めたというグリーンレザームスクです。バーチリーフの香料はスパークするほど強力で、刺激的ですので、そこを他のグリーンノートとレザーで柔らかく変化させ、レザームスクが肌に残ります。グリーンノートはそこまで持続をせず、レザームスクの方に比重が傾いていますね。ムスクにスモーキーノートを足すと、少しアニマリックに感じられることがあるのですが、このラストのムスクは少しアニマリックにも感じられます。人肌ですもんね。(23/07/2018)

 

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