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Paris / パリ


<香 調> モダンクラシカルフローラル
<仕 様> レディース
<容 量> 75ml、7.5ml
<濃 度> EDT、P

トップ
ヴァイオレット、ベルガモット、オレンジブロッサム
ミドル
ローズドメイ、センティフォリアローズ、アイリス
ラスト
サンダルウッド、ベチバー



1983年発売。変化球な限定品を毎年のように発売しながら長く愛されている元祖のパリ。こちらはEDTとEDPと調香自体が違い、EDPの方が甘さが強く出ています。(ベースノートにアンバーとバニラが追加されています)EDPのキャップ上部はゴールドですが、EDTはコーラルピンクとなっていますから一目瞭然で分かります。またボトルは当初画像のようにフラコンのものがあったのですが、現在ではスプレータイプのもののみとなっています。フラコンの方がボテッとした形で可愛らしいと思うのですが・・・。

 

 

パリジェンヌをイメージしたパステル調のフローラルブーケと謳われますが、昔から愛されてきたのはローズとヴァイオレットです。マリーアントワネットだってそうですもんね。この2つの香りを軸としてSophia Grosjmanが作り上げたのが元祖のパリです。

香りはローズだローズだと言うほどローズが強くなくて僕にはヴァイオレットの方が強く感じられます。もちろんその中にゼラニウムとローズが加わっていて華やかで豪華な香りとなっているのですが、パウダリーさがあるからかクラシカルな品の良さも持っています。80年代のバブル期特有なアプリコット香やプワゾン的なセクシーさではなくて、品の良いモダンクラシカルテイストです。トップで勢い良く香ったヴァイオレットはミドルになるに従いアイリスに香りがスライドし、パウダリーさが柔らかさを増して行きます。ベースのウッディノートはそこまで強くは出てこずに、ローズとパウダリーさをがっちりと保護しているような雰囲気です。ボトルはとても可愛らしいのですが、やはり30代になってからの方が似合うのではないか、という香りですね。トワレながら持続は抜群です。

(14/07/2009)

 

パルファムのレヴューを追加です。基本的にはEdTと同じでローズとヴァイオレットのコンビなのですが、EdTよりもバブル期特有のハニーノートの甘さがフルーティーに広がっています。ヴァイオレットに蜜を加えた感じで、少しこってりとした濃厚な部類です。香り自体は濃厚ですが、広がりが薄くパルファムらしい香り方をしていますので、使い勝手は良さそうです。でも、これは皆さん一様に「懐かしい香り」と感じてしまうかもしれませんね。時代に合ったヒット用品の宿命はブームの終焉と共に古くなったイメージだけを残してしまうこと。20年後、30年後に見直される日が来るかもしれませんから、元祖のこのバージョンは大切に細い流通でも残して欲しいものです。

(07/04/2011)

 

2000年代はいくつものフランカーが発売されたParisですが、2016年を最後に廃番となり、同年にMon Parisが発売されたのでした。

上記でローズよりもヴァイオレットが際立つとレヴューしましたが、久しぶりに試した香りはきちんとローズで始まりました。もちろんヴァイオレットとのコンビネーションはそのままで、ヴァイオレットが強めなのもそのままです。ただ、ヴァイオレットはローズを華やかに、豪華に感じさせるためのエッセンスですので、不可欠なコンビネーションなのです。あぁ、きちんとローズだったんだね・・・と感慨深く香っていたのですが、いつの時代にも合いそうな香りなのに廃番になってしまったんですね。Mon Parisの方はアクアノートをアクセントとしたフルーティーフローラルでローズどころではないようですから、随分若返りしたわけですよね。

確かにこれと言って大きな特徴はないし、個性を求めると普通なのかもしれませんが、比較的初心者向きで女性らしい香りです。

(02/02/2024)

 

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