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Y / イグレック


<香 調> フローラルシプレ

<仕 様> レディース
<容 量> 15ml
<濃 度> P

トップ
ハニーサックル、ガーデニア、ピーチ、プラム、ガルバナム
ミドル
チュベローズ、アイリス、ジャスミン、ヒヤシンス、イランイラン、ブルガリアンローズ
ラスト
サンダルウッド、アンバー、パチョリ、ベンゾイン、シベット、オークモス、ベチバー、スティラックス



1962年にブランドを創設して2年後、1964年に発売されたサンローランにとって初めての香り。調香はJean Amicと記載のあるサイトが多いようですが、Michel HyとJacques Berciaとする方が正しいようです。もちろんタイトルはサンローランのイニシャルから名づけられたのですが、発音はフランス語発音のイグレックとなります。

肌に乗せた瞬間に広がるのはガルバナムの効いたフローラルノートです。1番強い花はトップではヒヤシンスです。ヒヤシンスがシプレ調に香るというフレッシュだけど落ち着いた香りで始まり、そこからパウダリーなアイリスに包まれたクリーミーフローラルが花開いていく、という感じです。パルファムはすでに廃番となってしまったようで、オフィシャルサイトにも記載がないのですが、とても香りが穏やかで主張の少ない香りです。ミドル以降の主役はチュベローズやガーデニアに少しアイリスが絡んだ香りとなっており、クリーミーな部分が前に出ています。ムスクではないのですが、このクリーミーさが素肌感を増徴されてくれそうですね。ベースノートの樹脂系の香りは強すぎず、ウッディノートもあまり強くはなく、更にはシプレ感も強くはありません。トップのガルバナムが弾けた後は少しシプレ調の柔らかなクリーミーフローラルが広がって薄れていく・・・という構成で、Rive gaucheにも感じられたことなのですが、サンローランのパルファムは濃度が高くないようです。パルファムでこれだとEdTはどれほど軽やかなのか・・・。

彼にとって初めての香りなわけですから、未だにきちんと廃番とならずに残っています。流行を追いかけて新作と廃番を繰り返す今日のサンローランビューティーの中では、1番良かった時代の名残を感じさせてくれる1本だと思います。サンローランの中では1番シックな大人の香りですから、後世まで残して欲しいものです。

(14/07/2011)

 

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