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Yvresse / イヴレス 、Chanpagne / シャンパーニュ


<香 調> シプレフローラルフルーティー
<仕 様> レディース
<容 量> 50ml、7.5ml
<濃 度> EDT

トップ
ネクタリン、ミント、アニス
ミドル
ブルーローズ、ローズオットー、ライチ
ラスト
オークモス、ベチバー、パチョリ



 

1993年発売の香りで、発売当初はシャンパーニュというタイトルでした。ワインのコルクを模したボトルで大人気となったのですが、発売後にフランス法廷から、「シャンパーニュという名前は、ワインのみに使用することが出来るもの」と判断されてしまい、3年後にイヴレスとタイトルを変更せざるを得なくなったという逸話の香りです。調香師はSophia Grojsmanで、ブルガリのプールファム、ランコムのトレゾア、カルヴァンクラインのエタニティ、同じサンローランの中ではパリなんかを手がけた方です。

製品タイトルが変更になった際に香りもリニューアルされて香りが変わったという噂がたっていたこともあり、比較をしてみたかったのです。偶然にも別々の方からそれぞれのボトルを譲り受け、こうして比較することが出来ました。

結論から言うと同じです。ただ、経年劣化もあるでしょうから少し違って感じるのですが、わざわざこの程度の違いを「リニューアル」と呼ぶにはどんなもんかと。確かに香りはこの2つだと違うんです。シャンパーニュの方がフルーティーさが出てなくて、イヴレスの方がフルーツが出ています。でも、違っていたのはトップだけでミドルからは全く同じなんですよ。ムエットを2つ並べても、同じです。

トップからネクタリンがもっと強く香るかと思うと、そうでもなくて、ローズとフルーツが交じり合い、その中にしっかりとベースのオークモスが存在感を放っています。シプレ・・・と強く出た感じではなくて、ベチバーとパチョリと共に香りが浮き立たないように肌とくっつけている、という感じなんです。この、ベースがしっかりとした雰囲気が90年代前半までの流行ですよね。後半になると、クセのないベースが使われるようになり、同じ香料が使われていても感じないくらいに薄いベースとなってしまっていて、ものすごく軽やかでカジュアルなものになっていきますから。今の流行のようなフルーティーさを求めるとこの香りは全く違うのですが、今ではモダンクラシカルの代表とも言える香りだと思います。

それにしても、発売から10数年を経たミニボトルのシャンパーニュが、トップのフレッシュさを少し欠いた程度で、こんなにもしっかりとした香りで残っていることに驚くばかりです。

(15/07/2006)

 

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