Chris Bartlettによる調香で、20%のパルファムとなりました。幾度もフォーミュラを変更し、時間をかけてたどり着いた香りで、当初はもっとメンズ寄りのフゼアで力強い感じだとお聞きしていたのですが、サンダルウッドアコードにこだわった香りとなって落ち着きました。

マイソールのサンダルウッドはインド以外に持ち出すことが出来ないほど希少で(宗教的にも)大切なものですから、市場でマイソール産と言われるものはほぼ全て偽装です。彼はオリジナルのサンダルウッドアコードを、バヌアツ産のサンダルウッドオイルを使用して、表現したそう。並々ならぬサンダルウッドのこだわりを楽しみに香ると、強くスパークするグリーンノートで始まり驚かされます。やはり最初は爽やかな森の中の空気で始めようよ、という感じですね。グリーンがとても印象的で強いため、マカックと似た印象を受けるかもしれませんが、こちらは時間と共にココナッツムスクとサンダルウッドがグリーンフローラルを包み込んでいきます。グリーンノートが思いのほか強く持続もあり、サンダルウッドムスク以外を感じさせないほど。ココアはトップのグリーンが一息ついた時、微かに感じられるのですが、あっという間に消えますので注意していないとキャッチできないと思います。グリーンノートが落着きまではトゲトゲしていますが、落ち着くとスムーズなグリーンサンダルウッドムスクとなります。

動物をテーマにする以上、グリーンノートは不可欠だと思いますが、もう少し持続の少ないグリーンノートにしたらサンダルウッドをもっともっと楽しめたような気もします。イラストの象は軍曹のようないでたちですが、香り自体は女性でも安心して使えるものとなっていますのでご安心を。

(26/10/2017)