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Hyrax / ハイラックス


<香 調> アニマリック
<仕 様> ユニセックス
<容 量> 11ml
<濃 度> Extrait de Parfum (20%)

トップ
エレミ、ピンクペッパー、サフラン、トルコローズ
ミドル
アフリカンストーン、ヒヤシンス、スティラックス、ウイスキー
ラスト
アンバー、ベンゾイン、カストリウム、シベット、パチョリ、サンダルウッド、トンカビーン



2018年5月、SP ParfumsのSven Pritzkoleitによる調香で発売されたハイラックス。昨年の春、彼に依頼していることを聞いた時、驚きました。何故なら僕は彼の調香でステキなものが1つもなかったから。どれもこれもバランスの悪さが目立つばかりか、ユニークではなく奇妙だったのです。そんな彼に依頼をしていたのは、アニマリックなハイラックスでした。

ハイラックスとはアフリカに生息するネズミで、その化石化した糞から得られるアニマリックな香料のこと。僕はもちろん本物を香ったことがあるのですが、カストリウムに糞を混ぜたような悪臭に近いもので、口臭系のシベットとはまた違います。そのナチュラルなチンキを使用し、更にアニマルノートを重ねてアコードとして作り上げたのがハイラックスです。


 

アメリカのショップ、Luckyscentの15周年を祝って、様々なブランドが限定品をリリースしていますが、このHyraxもまたその一連のコラボ品の一つ。それは、大ヒットにつながるような香りではないから。限定品で十分だよ、というある意味チャレンジパフュームなのです。

それもそのはず、トップからカストリウム系の臭気を伴ったアニマルノートが溢れだし、スパイスもフローラルもすべてそれに飲み込まれた形で広がります。ミドル以降は和らぎますが、それでも肌に残っているオリエンタルな香りにはアニマルノートがありありと感じられるため、付けたら最後、出かけられない。レストランなんてとんでもない!!

 

 

いつ、使うというのか。いつ、使いたいと思う日が来るのか。それはどのような時なのか・・・いや、この先10年一度も来ないかもしれない・・・とすら思うのですが、こうしたマニアックの極みこそ、細いマーケットで売れていくのです。現に知り合いでもアニマルノートが大好きな人がいますからね。いやぁ、僕はちょっと・・・と引いてしまいましたが、ご興味のある方はオフィシャルサイトからサンプルが購入できますのでお試しを。

Zoologistではナチュラルなアニマルノートを使用しないとしていますが、これは化石化した排泄物から得られたもののため、動物を傷つけることはない、として使用しています。

(2018)

 

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